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2023/05/25
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ステンレスとは何?錆びないの?ステンレスが錆びにくい理由と名前の由来について紹介します。


ステンレスのもの、あなたは何を持っていますか?
スプーンに水筒、キッチンのシンクなど、ステンレスはあらゆるところで使われている身近な金属です。
日常生活の中で欠かせない金属のステンレスですが、このステンレスって何かご存じですか?
今回は、日常生活に欠かせないステンレスとは何かということと、ステンレスが錆びにくい理由についてご紹介していきたいと思います。

ステンレスの正体は、さびない鉄??ステンレスの名前の由来について(ステン=錆・レス=ない・スチール=鉄??)

ステンレスとは鉄を主原料にした金属(鉄鋼)の一種で、クロムが10.5%11% (23/5/29訂正)以上含まれているものの名称です(ステンレス鋼といいます)。
ステンレスがなぜこんなにも生活の中でよく使われているかというと、一番の理由は「錆びにくいから」ということができます。よく口にするスプーンがさびてきてしまっては、口に入れたくないですよね。
ステンレスは錆びにくい金属で、その名前は「ステンレススチール」からきています。
一般的にはステンレスとは「ステン(stain)=錆」「レス(less)=ない」「スチール(steel)=鉄」で錆びない鉄と言う意味だと言われています。
とはいえ、英語で「錆」を調べてみると、「rust」となっています。「stain」はどちらかというと着色汚れ?確かに、歯磨き粉のCMで「ステイン」って言っているように思いますよね。なぜ、「ラストレス」じゃなくて、「ステンレス」なんでしょう??
ステンレスの歴史を見てみると、どうやら最初にステンレスを売り出した会社(イギリス)の商標登録が「ステンレススチール」だったようです。「錆びも汚れも変色もない」が売り文句だったようです。
※ちなみに、最初にステンレス鋼を発明したのはイギリスのハリー・ブレアリーという方なのだそうです。
ステンレスのもとになっている金属の重要なものは鉄とクロム。これらは二つとも、自然界では赤い色をした鉱石なんだそうで、ステンレスとは「赤い染色汚れがつかない」という意味が本来の意味と言えそうです。(鉄の錆びって赤錆ですよね。)
とはいえ、錆びない鉄であることには間違いなさそうです。もっと正しく言うと、「錆びにくい鉄」ですね。

ステンレスが錆びない(さびにくい)鉄である理由

ステンレスは錆びにくい鉄鋼です。
鉄を主原料とする合金で、クロムを10.5%11% (23/5/29訂正)以上含むものを「ステンレス鋼」と呼びます。ステンレス鋼が錆びにくいのは、クロムが10.5%11% (23/5/29訂正)以上含まれているからです。
「ステンレス鋼」といっても種類はものすごくたくさんあって、ステンレスの状態などによって分けられています。同じ組織を形成するステンレスでも、1次加工が鋳造か圧延かによって別の種類に分けられているようです。一般的には圧延加工のステンレスが主流で利用されています。
さて、話を戻して、ステンレス鋼が錆びにくいのは、クロムが10.5%11%以上含まれているからです。
クロムは鉄より後に発見された金属で、性質としては、鉄より早く錆びやすいんです。なぜ早く錆びやすいクロムが含まれることで錆びにくくなるなるかという理由は、「錆びとは何か」を知る必要があります。
「錆び」とは「酸化」を意味します。
鉄が錆びるのは、鉄と酸素が一緒になって「酸化鉄」になるからです。
鉄より酸化するのが早いクロムが、鉄より先に酸化して、金属の表面に薄い酸化膜ができます。これが、酸化し続けることなく(酸化が進行せずに)全体を酸化膜で覆ってくれることで、それ以上酸化が進みにくくなるために、ステンレスは錆びにくい鉄になることができているのです。
鉄が先に酸化してしまうと、鉄は酸化し続けるため、どんどん錆びていく金属になってしまうというわけです。

ステンレスが錆びにくい理由はクロムが酸化膜を形成するから

ステンレス鋼が錆びにくい理由は、組織に含まれるクロムが酸化膜を形成することでそれ以上酸化できなくしているからです。とはいえ、完全に錆びないというわけではなく、条件によっては錆びる可能性もあります。
以上、ステンレスの名前の由来と、錆びない(錆びにくい)理由についてご紹介しました。
 
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なお、テクノス三木で加工している金属の大半はステンレス鋼です。ステンレスの加工依頼をお受けしています。